仏花もセンスよく飾ってあげたいんだけど、何か決まりはあるの?
大きく立派な仏壇やミニサイズの仏壇・ペット用仏壇、「これ仏壇なの!?」と思うものまで、今は色々なタイプの仏壇があります。
どのような仏壇であれ、亡くなった人のためにキレイなお花をお供えしたいですね。
目次
仏花の基本
仏花(ぶっか)とは…仏壇やお墓にお供えする花のこと。
線香は『ご飯』お花は『お洋服』とも言われています。
地域や宗派によってそれぞれ決まり事がある場合がありますが、一般的な仏花についてご説明します。
仏花に適した花・不向きな花
仏花の定番3種
- 菊
- カーネーション
- ユリ
仏花といえば誰もが思い浮かべるのが菊の花。
一年中生産が安定した花ですし、色や形の種類も多く長持ちします。
カーネーションも色の種類が多く鮮やかですし、ユリは大きく豪華さがありながら品の良い花です。
迷ったら菊・カーネーション・ユリで間違いないでしょう。
また、スーパーやお花屋さんで買ったものでなくても、お庭で育てたお花をお供えするのも◎
「仏壇にはこの花でなければ!」のような決まりはありませんし、気持ちが1番大切なので心がこもっていればどんな花でも良いでのです。
仏花には向かない花の特徴
どんな花でも良いとはいえ、仏花には不向きとされる花もあります。
- 棘のある花(ex バラ・アザミ)
- 香りの強い花
- 毒のあるもの
- ツル状のもの
- 黒い花
他にも花びらが散りやすいものや、痛みやすい花も避けた方が良いでしょう。
お花の数やデザインは?
仏花は両側に左右対称で1束ずつ飾るのが基本で、3・5・7・11本など奇数が良いとされます。
(左右それぞれが奇数本になるように)
花のデザイン(花束として飾る形)はひし形が基本形です。
造花を飾ってもいい?
仏壇にお供えするお花は生花が良いとされていますが、
- 高齢・病気などで買い物に行くのが困難
- 仕事の都合(勤務時間の問題など)でなかなか買いに行けない
- 子供が小さく手が回らない
- 金銭的に生花を定期的に買うのキツイ状態
など頻繁に花を買い替えできない人も多くいることでしょう。
生花にこだわって無理をすると…
- 買えるときだけお花がある(つまり仏壇に花がない時がある)
- 水替えが疎かになり茎から腐る
- 枯れたまま飾っている
そんな飾り方をするくらいなら造花で全然OK!
生花であることより仏壇にお花を飾りキレイにする、その気持ちが大事ですね。
普段は造花で、法要・お盆・お彼岸のときだけ生花にするといった方法もあります。
また、枯れた花を飾るのは最も良くないこと!
つまりドライフラワーを仏壇にお供えするのはNGです。
枯れた花=「死」を連想するため縁起が悪いとされています。
おしゃれな仏花と飾り方のポイント
色合いを考える
仏花に多く見られる色合いは【白・黄・紫】の3色、【白・黄・紫・ピンク・赤】の5色。
このようにカラフルな花束として飾ると華やかで豪華な印象です。
ですが、花の色数を減らすことで花それぞれが引き立つことも!
上の図は色相環といって、対向位置にある色同士を補色といいお互いの色を鮮やかに引き立て合う効果があります。
補色はコントラストの強く最も目立つ組み合わせです。
ex) 赤紫と黄緑、黄色と青紫など
色相環で隣同士にある色や同じ色の濃淡配色は、まとまりがあり落ち着いた上品な印象になります。
ex) 紫と薄紫と濃い紫、オレンジと黄色など
コンパクト仏壇に合う花は?
昔ながらの黒と金の大きい仏壇ではなく、若い世代の家ではコンパクトな仏壇を置いているところが多いです。
モダンな仏壇やシンプル・ナチュラルインテリアに馴染むものまでたくさんの種類がありますが、お部屋のイメージを邪魔しないデザインが人気です。
コンパクトな仏壇はそれ自体が小さいので、飾るお花も小さくなりますし花の本数も少なくなります。
つまり「沢山の花でなんだか豪華」な雰囲気を出すことはできないため、センスがはっきりでるのです。
ポイントは目立つ色や大きめの花など、アクセントとなる花を1〜2本として残りはその花を引き立てる落ち着いた色や優しい葉色でまとめること。
ごちゃごちゃさせないことで、少ないながらも花の印象を強めましょう。
花瓶(花差し)にこだわる
花瓶や花器が素敵だとごくごく普通のよくある花でも驚くほどおしゃれに見えます。
これはお料理や人の印象も同じで、皿や洋服によってグンと美味しそうに見えたりスタイルがよく見えたりしますね。
装飾のないシンプルな色や形の花瓶は印象が薄く花を主役にします。
個性的な花器は面白みがあり変化をつけることができます。
花瓶も2、3個あると仏花をさらに楽しめますね。
プリザーブドフラワー
プリザーブドフラワーとは、生花に特殊加工を施したもので見た目は生花と変わらない美しさでありながら枯れることがありません。
5年〜10年ほど保存期間があり、結婚式や誕生日などプレゼントとしても人気があります。
また、花粉や香りもなく水やりの必要もないので仏花としても人気です。
仏壇にお供えするには不向きとされるお花が『故人が大好きだった花』である場合など、プリザーブドフラワーで飾るのもオススメです。
仏壇用のハーバリウム
ハーバリウムとは植物標本のことで、特殊なオイルに入ったプリザーブドフラワーやドライフラワー(仏壇にはNG)が色鮮やかな状態で1年〜2年ほど楽しめるとして、最近非常に人気があります。
プリザーブドフラワーに比べると保存期間が短くなりますが、インテリア小物としてもおしゃれですし仏壇用のハーバリウム(菊などが入っているタイプ)はネットでも簡単に購入することができます。
まとめ
仏花には向き不向きがありますが、故人を思う気持ちが最も大事なので細かいことは気にしすぎず、好きな花をお供えしましょう。
お花選びのポイントとしては…
- 仏壇のサイズとデザイン
- インテリアの系統
- 無理のないお供えの仕方
食卓でも玄関でも仏壇でも、お花がある生活は良いものです。
楽しみながら花を飾りましょう♡