親族として参列する結婚式、服装のマナーは厳しいのかな?
主役の新郎新婦ほどではありませんが、それなりに注目を浴びるのが両親や兄弟姉妹。
着物にする?
ドレスにする?
マナー的には大丈夫?
どのような服装が良いのか悩んでしまうことも多いですね。
親族としてふさわしい華やかなファッションとはどのようなものでしょうか。
目次
親族の服装マナー
親族はゲスト(お客様)をお迎えする側。
特に両親がゲストよりも格が下の服装は失礼に当たるため、ゲストより格が上の装いがマナーとなります。
1. 正礼装(フォーマル)
2. 準礼装(セミフォーマル)
3. 略礼装(インフォーマル)※礼服
レストランでの結婚パーティーや人数の少ない結婚式など「平服でお越しください」と招待状に記載することがありますが、この「平服」とは略礼装のこと。
つまりこのような場合、親族(親族だけの式であれば両親)は準礼装が好ましいということです。
両家の格を合わせる
新郎新婦はもちろんのこと、それぞれの両親も並んでお出迎えやお見送り、写真撮り、壇上に立つなど人目にふれる事が多いです。
そんな中、両家の服装の格に差があるのは不釣り合いで悪い意味で目立ってしまいます。
新婦側の父は正礼装なのに新郎側の父はスーツ とか…
新婦側の母はフォーマルドレスなのに新郎側の母は黒留袖 とか…
足が悪いなどの理由から着物が着れないために洋装にするなどは別として、基本的には洋装か着物かも合わせた方が良いでしょう。
どちらかが恥をかくことがないよう、事前に話し合っておくのが好ましいですね。
両親の服装
格を合わせる
上記のように、格を合わせるのは両家だけでなく両親にも同じことがいえます。
母だけがカッチリしていて父親はその他のゲストと変わらない服装ではおかしいのです。
父の服装
- 正礼装(モーニング )
- 準礼装(タキシード)
- 略礼装(礼服)
結婚式での父親の服装はモーニングが多いようですが、かしこまりすぎないものを希望し礼服を選ぶと、ゲストか父親かがわからなくなってしまうことがあります。
父親という立場上、モーニングかタキシードを着用した方が良いでしょう。
また、あまり見かけることはありませんが和装の最高礼装は紋付羽織袴です。
母の服装
和装の決まりは?
既婚女性が着る慶事用の第一礼装は五つ紋付きの黒留袖です。
色留袖といって地色が黒ではない留め袖も五つ紋付きは黒留袖と同格になります。
(色留袖は紋の数によって格式が変わります)
ですが、母親の服装で圧倒的に多いのは黒留袖。
裾部分の柄や色合いが年齢に合ったものを選ぶようにしましょう。
洋装の決まりは?
正装のフォーマルドレスとは、アフタヌーンドレス・イブニングドレスのことを指します。
◆ アフタヌーンドレス(昼間の正礼装)
- 七分袖以上
- スカート丈はくるぶしかそれ以上
- 首周りを含め露出が少ない派手さがないもの
※皇族の方々が式典などで着用しているドレスはアフタヌーンドレスです。
◆ イブニングドレス(夜間の正礼装)
- キャミソールやベアトップなど袖がない
- 背中など露出が多い
- 裾は床まであるフロア丈
- レースやサテンなど豪華で華やかなもの
ただ、どちらのドレスも一般的ではない為、結婚式でアフタヌーンドレスを着ている母は非常に違和感がありますし、キラキラ肌を露出したイブニングドレスを着ている母もあまり見たくはないでしょう…。
そこで、洋装の場合は普通にフォーマルドレスが◎
色に決まりはありませんが、紺やベージュなどベーシックカラーが無難ですし、花嫁を引き立てる黒が最も多く選ばれています。
上下どちらも黒にしてしまうとお葬式っぽさがでてしまうため、
- ラメが入っている
- レース
- シースルー
- 光沢のある素材
- シルバーやゴールドと合わせる(ジャケットなど)
- 豪華なコサージュをつける
など、黒を基調としながらもおめでたい日にふさわしい華やかな装いが好ましいですね。
姉妹の服装
ドレスの場合
特に大きな決まりはありませんが、
- 白は花嫁の色なのでNG
- 挙式・昼間の式は露出を控える
- サンダル・ミュール・オープントゥ・ブーツはNG
- 黒いストッキングNG
一般的な結婚式の服装のマナーを守り、奇抜なデザインや個性の強いものは避け、親族として恥ずかしくない品のある色使いやデザインを選ぶと問題ありません。
着物も同様ですが、新婦の衣装の色と被らないように事前に確認すると良いですね。
着物の場合
- 未婚(振り袖)
- 既婚(黒留袖・色留袖)
振り袖は袖が長いほど正装になり、未婚女性の第一礼装なので30代・40代で未婚の場合も着ていけないことはありません。
ですが…振り袖は20代までといったイメージがありますし、独身であることをアピールしているようなもの。
現在は、色留袖は未婚女性も着用可能ですし近い親族としてふさわしい装いなので、落ち着いた色留袖を選ぶのが無難です。
また、昔は親族の女性は揃って黒留袖を着用していましたが、テーブルでの写真はただの黒い着物を着たみなさんに見え華やかさに欠けていました。
今は、黒留袖を着るのは母親のみの印象が強いので、姉妹その他親族はきれいな色の着物で場に華やかさを出すと良いですね。
※訪問着は準礼装(セミフォーマル)や晴れ着になる着物ですが、地域性や式の規模によっては姉妹にはふさわしくないとされるところもあるので確認してからにしましょう。
オススメの色留袖
着物の種類はわからない!という人も多いと思いますが、留袖の特徴を簡単に言うと【上半身は無地で裾だけに絵模様が施されている着物】のことです。
ピンク系
ピンクは女性に人気の色、さらに非常に幅が広い色ですがざっくり分けると黄色みのピンクと青みピンクに分けることができます。
- 黄色みのピンクとは…コーラルピンクやサーモンピンクなど
- 青みピンクとは…パステルピンクやアイシーピンクなど
お肌が黄みの人は黄色みのピンクが肌なじみが良く、お肌が青み(ピンクっぽい)人は青みピンクが似合いやすいとされます。
ピンクは多くの種類がありますし、誰にでも必ず似合うピンクがあるので自分と相性の良い色を選びましょう。
紫系
色留袖で紫を着る場合オススメなのは…
- ラベンダー(薄紫)
- ダスティパープル(灰色がかった紫)
ラベンダーはエレガントで優しいイメージですし、くすみのある灰みの紫は年齢を重ねても抵抗なく着ることができる色です。
ベージュ・クリーム系
パステル系の色は淡く可愛い印象で嫌だけど地味な色も嫌!という人にオススメなのがピンクベージュ。
落ち着きがありながらほんのりピンク味を感じるので、女性らしく上品な印象です。
また、色留袖でビビッドな黄色はまず見かけません。
黄色系を着るのであれば優しいクリーム色は好感度の高い黄色系です。
まとめ
親族の結婚式に参列する際の服装のポイントは
- 格に気をつける
- 新婦の衣装と同じ色を着ない
- 会場を華やかにする品の良い装い
華やか=派手 ではありません!
主役より目立つことがないよう、控えめながらも華のある服装を心がけましょう。